Apple M1は現状を過去に葬るのか

これまで何台のパソコンを買い替えただろう。

パソコンの進化はプロセッサの進化、つまりインテルプロセッサの進化との同期を意味してきた。ちょっと詳しいユーザなら、PCメーカーの新製品よりもインテルの動向が気になってしまう。プロセッサにどんな工夫をして何パーセントの性能向上を図るとか、そういう情報を掻き集めてワクワクしたり、批判的になったり、そんな状況の中で買い換えるタイミングを見計らってきたり。

その様なある意味ワンパターンなルーティンを変える事態が起きている。これまでインテルプロセッサを採用してきたAppleが、自社開発のM1プロセッサに乗り換えたのだ。これが凄いことになっている。

素晴らしい性能

M1が搭載されたMacBookAirを購入した。詳細なベンチマークやレビューは他のサイトに譲るが、簡単に言うと「速い」。何をやってもキビキビと動く。

M1は英ARM社のCPUコアが搭載されている。少し前に仕事でARM搭載のWindows PCを性能測定したことがあったが正直言ってインテル搭載機とは比較にならなかった。

だからARMコアを採用し、PC向けプロセッサとしてはおそらく初めての挑戦であろうAppleの開発によるM1に、当初はかなり懐疑的だったのも事実。

でも、Apple Storeで実際に触ってみて数秒で背筋が冷たくなるのを感じた。買うつもりは無かったが、店頭で見た物をこれほど瞬間的に欲しいという気持ちになったのはいつ以来だろう。と同時に、いま持っているインテルインサイドのMacBookを早く売却しないと(リセールバリューが・・)、という焦り。

全く減らないバッテリー

購入してから驚いたのは性能面だけではなくバッテリーの持ち具合だ。

電池残量の検出部が壊れているのではと心配になるほど減らない。Appleの公式スペックでは過去のインテルモデルに対してそれほど差が無い様に見受けられるが、手持ちのMacBookAir Late2018と比較しても体感的には全く違う。

僕はいつも夜に2〜3時間ほどお決まりのサイトを幾つか回り、動画を見たりの毎日だが、Late2018では約3日に一度は充電が必要だった。一方、新しいMacで3日程度同じ使い方をしてもバッテリー残量は半分にもならない。1週間は全く充電しなくても使えてしまうだろう。

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インテルMacは陳腐化が加速する恐れあり

いまMacユーザの殆どはインテルプロセッサが搭載された物を所有しているはず。様々な事情で環境を変えたくないという方もいるだろう。でも特にこだわりが無いのであれば、M1搭載Macに乗り換えた方が良いというのが僕の考え。しかもできるだけ早く。そして新しくMacユーザになるならコレ一択。

性能はインテルのCore i7を超えるという情報もある。しかも安い。これは今のインテルMacの価値が陳腐化することを意味しているに他ならない。いつか中古で売って買い換えるのなら、できるだけ早いほうが良いし、それはM1搭載Macが市場に出回りはじめた「今」しかないだろう。

Windowsユーザにもオススメ

幾つかの理由でWindowsを使い続ける必要がある方も多いと思うが、ウェブを見たりメールやSNSなどを中心に使っているだけなら、このタイミングでMacBookに乗り換えては如何だろうか。特別なことをしないならAirで十分だ。

そして、M1搭載Macに限ったことではないけれど、当然ながらMacはiPhoneやiPadとの親和性が非常に高い。これらのデバイスを持っているのであれば、是非ともオススメしたい。

これまでの時間を一変させてしまう罪

M1を搭載したMacといっても、機能的な面ではこれまでのMacとほぼ変わりはない。でも性能面では同価格帯のモノと比較しておそらく3年は先に進んでいる印象だ。インテルもマイクロソフトも静観を装っているけど内心はタダごとではないと感じているはず。

これまで自分達で長い間刻んでいた時計が突然意味の無いものになり、新たな時間を刻み始めた時計に皆が気づき始めた。こういうと大袈裟かもしれないが、M1プロセッサの登場はその意味で罪深い。

 

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