AtomMan X7 Tiを購入して少し経った。こんなに小さいのにとても性能が高く満足していて、これまでメインマシンとして使っていたデスクトップを手放しても良いかなと。ただグラボをどうするか。
ミニPCにもグラボが欲しい
AtomMan X7 Tiほどの性能があれば、正直いまのデスクトップパソコンは処分しても良いのだが、これには今まで使ってきた、RTX3060Tiが搭載されている。このグラボでゲームはそれなりに動かせていたし、なかなか良いグラボだからこれを処分するのも勿体無い。
AtomManに搭載されているCore Ultra9 185の内蔵GPUは、IntelのArcが内蔵されており、これまでの内蔵GPUとは一線を画すほどの性能が得られるものの、RTX3060Tiを搭載したシステムには性能面では敵わない。
ゲームばかりやっている訳ではないけど、最近はAIで画像生成にも興味が出てきた。だからグラボが搭載されているパソコンは必要だと思っていたが、それだけの為に場所を取るデスクトップを置き続けられるほど家は広くないし。
AtomMan X7 Tiの解決策
グラボとの別れも惜しいため、AtomManに搭載されているOculinkを活用してみることにした。この機能については別記事に譲るが、簡単に言うとPCI Expressをそのままケーブルでインタフェースできる物。
OculinkはPCI Expressのx4レーンになるため、x16のグラボだと帯域が1/4になることが気掛かりだったが、それほど性能面に影響を与えない事もわかってきた。
OculinkからPCI Expressスロットに変換するアダプタはECサイトでいろいろあるが、いくら規格化されているインタフェースとはいえ、PCI Expressの様な高速な信号をケーブル出しするという事に、ハードウェア技術者でもあるワタシとしてはそのリスクを考えてしまうし、やるならやはり保険を掛けたい。
よって、おとなしくMINISFORUMが販売している、OculinkのGPU外付けドッキングステーション(DEG1)を購入することにした。これならAtomManとの互換性も確認されているだろうし安心。
早速DEG1を購入
グラボを外付けする手段としては、他にThunderboltを利用したGPUボックスもあるものの、ThunderboltからPCI Expressに変換するまでのオーバヘッドにより性能面で影響が出てしまうのと、何といっても価格が高い。
DEG1の様にOculinkを利用した物は、ネイティブなPCI Expressで通信するので変換チップが搭載されていない。だから先のオーバヘッドも発生しないし、価格も安い。という事でとりあえず購入。

外観はこんな感じです。向かって左側のスロットはPCI Expressのx16スロット。x16でも実際はx4。右側のコネクタ部分に電源ユニットの24pinコネクタを挿入する。

向かって真ん中のコネクタがOculinkのコネクタで、AtomMan側のOculinkインタフェースと添付のケーブルで接続。左側の一段高くなっているところが電源を設置する部分だが、固定用のネジ穴はATXとSFXの2通りの規格に対応している。

組み上げたらこんな感じに。グラボはそのままだとグラつくので、電源側とブラケットで接続する様になっている。

じゃじゃーん。AtomManと接続して完成。


とりあえずベンチマーク測定
PASSMARK11で性能確認してみよう。参考までにグラボを実装していない状態での結果も再掲。環境は前回同様にメモリ PC5-44800 32GB、SSDはWD BLACK SN850 (NVMe Gen4) 512GB。
- 1. AtomMan X7 Ti / 内蔵GPU(参考)
- 2. AtomMan X7 Ti / RTX3060Ti
予想はしていたが、これだけ性能出ていれば自分の使い方としては持て余すかな。とりあえず満足。
Oculinkはもっと普及すべき
実はDEG1を購入する前に1つ悩んだのが、グラボと電源がむき出しになってしまうこと。これだと埃がすごい事になってしまうと予想された為、ケース付きの物を探したものの、変換ボードばかりで良いものが無い。
Thunderbolt接続の外付けGPUケースはいくつも種類があるが、それよりもマイナーな存在だから仕方ないと諦めたが、やはりPCI Expressをそのまま引き出せるというメリットは性能面でも大きいし、そのうち出てくる事を期待。欲を言えば、どこかにPCI Expressのスイッチを搭載した基板を作ってもらい、複数の拡張カードを挿せる様なPCI Express ボックス的な物が製品化されると面白いかも。いずれにしてもOculinkの認知度がもっと上がり、普及していくことが先だけど。