RTX5000シリーズのマイニング性能

当ページのリンクには広告が含まれています。

以前からこのブログを見てくれていた方は、ワタシが仮想通貨のマイナーだったという事を覚えているかもしれない。グラボマイニングでは稼げなくなった時から、その辺の記事は全て非公開にしているが、RTX5000シリーズが店頭に並び始めた事もあって、どのくらい稼げるのか気になって調べてみた。

仮想通貨のマイニングとは

仮想通貨のマイニングを改めて説明すると、自分のパソコンのグラボを使って、仮想通貨をゲットする行為。簡単に言うとネットワークに接続されている参加者に対して一定の時間間隔でお題が出る。それを一番早く解いた者(PC)に仮想通貨を賞金的に与えるという仕組みだ。

これはCPUではなくグラボの性能がものを言う世界。だから2017年から2020年あたりのマイニングブームの時はグラボが秋葉原や一般の店頭から消える事態になった。また、中古市場でもグラボ価格が上昇し続けた結果、一般のゲーマにグラボが行き渡らない事態となった。

それを見かねたNVIDIAはグラボを正しくゲーマーにきちんと届けようと画策し、仮想通貨の計算をする時にだけわざと性能を低下させるというLHR(Low Hash Rate)バージョンを急遽リリース。非LHRバージョンは中古市場で価格が更に暴騰するなど大混乱を極めていた時代だった。

マイニングにおけるコストは電気代

マイニングをやるにあたって、そのコストは電気代だ。いくら性能が良いグラボであっても、グラボの電力チューニングをせずに動かしていると必ず赤字になる。グラボのチューニングとはPowerLimitとオーバークロックの設定。これで電力を調整しながら最大の効率が得られるポイントを探るのだ。

他に気にする必要があるのは電源ユニットの効率と電力会社の単価。マイニングは数年間、動作をさせっ放しにするので、この点を考えながら行うことが、投入コストを抑えるポイントとなる。

スポンサーリンク

久々に調べてみた

前置きが長くなったが、過去、NiceHashというサービスを使ってマイニングを行っていた。いまもサービスは健在の様だ。デバイスの収益性を確認するProfitability calculatorもまだ存在していたので、ここにデバイス名と電気代、グラボの枚数を入れて計算すると、1日、1週間、1か月の収益性がわかる。

この収益性は通貨の市況により変動し、電力会社が決める単価の変動によっても変わる事に注意。以下の値はあくまでも現時点(2025年5月現在)での収益です。

まず、電気代はいま使っている電力会社の単価、25円/KWhに設定し、最初にRTX5090で確認した。このグラボは非常に性能が高いものの、価格もご存じの通り。だからとりあえず1枚を導入すると仮定。

RTX5090では収益性は無し。1日に130.89円稼ぐものの、電気代が201.34円掛かる。よって70.45円づつ赤字になると計算された。因みに一か月だと2,043.67円の赤字。いくら性能の良いグラボでも消費電力が大きいとこういう事になる。

RTX5080はどうか調べたが同じ様な結果だった。やっぱりさすがにRTX5000シリーズでも、グラボマイニングは無理かと思っていたところ、RTX5070Tiはなんと黒字。

2025年5月の価格でRTX5090を購入することを考えれば、RTX5070Tiは3枚買えるためそれで計算。一日あたり20.55円の利益が出ることがわかった。1か月だと418.61円のプラス。

因みに1枚の電気代込みの収益は108.36円だから、RTX5090の収益130.89円に対して約18%減になるが、消費電力は300Wだ。RTX5090は575Wだから、公称値の電力で単純計算してもRTX5070Tiの方が約48%も低い。つまりマイニングにおけるワットパフォーマンスはRTX5070Tiの方が優れている様だ。

本格的には始められない収益

RTX5070Tiではなんとか黒字になることは分かったものの、1か月に418円しか収益が無いのであれば、高価なグラボを揃えて始める意味は全く無い。

勿論、電気代が非常に安価とか、自宅でソーラー発電しているケースではもっと収益が出るとは思うが、過去にやっていた時は月に数万円は収益が出ていた。だからこそ皆さんグラボを買い漁ったのだけど、実際にそのくらいの収益が無いと投資回収は難しいだろう。

グラボでのマイニングはビットコインを直接掘る訳ではなく、アルトコインというビットコイン以外の通貨を掘る。アルトコインは多くの種類があるものの、マイニングできる通貨はある程度決まっている。その市況が思い切り上向けば、再びグラボマイニングで大きな収益を得られる可能性はもちろんある。そのタイミングがいつか来るのか分からないが、とりあえず定期的に情報収集は続けてみるのも良いかもしれない。

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次