仕事に集中!テレワーク環境を整えよう2

テレワークはできるだけ普段のオフィスと同じ様に仕事を進めたり、普段以上にチームメンバーとコミュニケーションを取れることが重要ですよね。これには自宅パソコンのハードウェア環境のほか、ネットワーク環境を見直すことが非常に重要になってきますし、効率が大きく変わってきます。

インターネットへの接続環境

個人宅でインターネットに接続する場合、光回線、CATV、WiMAX・・などいくつかの方法があります。

テレワークはインターネットというインフラを使う以上、接続速度が速ければ速いほど良いことは言うまでもありません。可能であれば、まずはこの見直しをすることをお勧めします(少なくともADSLやモバイルルーターを使ってインターネットに接続している場合は何らかの見直しが必要です)。

個人的な感覚では、Zoom会議を頻繁に行う場合や、オフィスの自席パソコンにリモートデスクトップ接続して作業を行う場合では、下り上り速度ともに常時30Mbps程度の接続速度があればストレス無く使える速度と思います。

ただ、この30Mbpsという数字は意外にも出ないケースも多いのです。既に1Gbpsの光接続をされている方は問題無いと思いますが、我が家も含めてマンションの場合は100Mbpsに制限が掛かってしまう場合も多くあります。それでも100Mbpsであれば大丈夫では?と思われるかもしれませんが、マンションの多くは各居住者がこの100Mbpsを共有する(ベストエフォート型)方式なのです。よって使う人が多ければ多いほど更に遅くなっていきます。マンションでも光接続できるように管理組合などに相談してみるのも良いでしょう。

インターネットへの接続速度を測定できるサイトが多くあります。自分のパソコンがどの時間帯でどの程度の速度が出ているのか確認してみると良いでしょう。光接続しているのに思った様な速度が出ない場合、自宅内のネットワーク環境がボトルネックになっている可能性があります。

スポンサーリンク

テレワークするならWiFiは避けよう

固定回線でインターネットに接続しているご家庭の場合、おそらく殆どの方がWiFiを利用していると思います。ノートパソコンはもとよりスマホやタブレット、ゲーム機などWiFiにより家庭内ネットワークに接続するケースが増えています。

WiFiでインターネットに接続する場合、WiFiルータ経由でゲートウェイ機器(自宅のインターネット出口)を経由して接続するのが普通です。この時、同時にWiFiを使う機器が多ければ多いほど接続速度が低下するのが一般的です。このため、インターネット自体は10Gbpsの爆速回線で接続していたとしても、その前段によるボトルネックにより、思う様に速度が出ないといった事が起こります。

テレワークは当然自宅で行います。Zoomで重要な会議を行っている最中に子供がネットワークゲームを始めたり、スマホでYouTubeの動画を見始めた途端、音声や画像が途切れたり固まったりすることが起こり得ます。

でもここで子供を叱るのはだめですよ。仕事に使うパソコンは家庭内のWiFiネットワークから分離しましょう。つまり有線化して直接ルータまで接続するのです。

テレワーク用パソコンの有線化

ではテレワークに使うパソコンを有線化してみましょう。準備するものは以下です。有線化にあたりWiFiルータやパソコン側の設定などは特に必要はありません(パソコン側でIPアドレスを固定している場合は設定変更が必要になります)。

  • 有線LANポート付きのパソコン(1000BASE-T)
  • スイッチングHUB(1000BASE-T対応の物)
  • LANケーブル(CAT6a規格の物)

これだけです。それでは1つずつ説明していきます。(当たり前ですがインターネットの固定回線に何らか加入していることが前提です。)

有線LANポート付きのパソコン

有線LANポートはデスクトップパソコンであれば殆どの機種で搭載されているはずですが、ノートパソコンだと搭載されていない物も多いです。搭載されていない場合はUSBと有線LANを変換するアダプタを使いましょう。有線LAN側はこれから準備するのであれば1000BASE-Tに対応したものにします。

この様なアダプタを選定する時はUSB側の規格が「USB3.0」以降の物を選定しましょう。安価なアダプタの場合「USB2.0」となっている物がありますが、有線LAN側は1000BASE-T(1Gbps)に対応しているにも関わらず、USB2.0の通信速度は最大480MbpsですのでUSBがボトルネックになってしまいます。USB3.0は最大5Gbpsですのでこの様な問題は起こりません。

スイッチングHUB

スイッチングHUBは、複数のLANケーブルを相互に接続して通信経路をコントロールしてあげるための機器です。これも今から準備するのであれば1000BASE-Tに対応した物を選びます。

1台のパソコンからWiFiルータに直接有線で接続できる場合は不要ですが、家族もテレワークをおこなうのであれば、その有線化なども考慮しておきたいですね。

1000BASE-TのスイッチングHUBはとても安価になっています。当面利用の予定がなくても、いつでも使える様にとりあえず準備しておいても良いでしょう。

LANケーブル

LANケーブルはパソコン、スイッチングHUB、WiFiルータ間を接続するためのケーブルです。各機器の接続に際して引き回しを考慮した長さの物を購入します。LANケーブルはいくつかの規格がありますが、1000BASE-Tに対応させる場合は「CAT6a」という規格のケーブルを選定しましょう。

本来1000BASE-Tに対応しているケーブルとして他にも「CAT5e」や「CAT6」などがありますが、「CAT6a」はより帯域が広く信号劣化が小さい事が特徴です。将来的に2.5Gbpsや10Gbpsに対応したLANに変更した場合でもそのまま利用できます。

なお「CAT6a」よりも性能が上回る「CAT7」という規格があります。このケーブルはコネクタ部分にアース処理が施されており、ここからケーブルが受けた外部ノイズを逃がす構造になっているのが特徴ですが、この様なケーブルを利用する場合は接続する機器側(パソコン、スイッチングHUB、WiFiルータ)のコネクタもアース処理がされていることが前提です。これが無いとノイズの逃げ場が無くなり、逆に通信に影響を及ぼしてしまいます。特別な理由が無い限り「CAT6a」を利用するのが無難です。

限られた接続速度でテレワークをするコツ

どうしても接続速度が出ない場合は、通信データそのものを減らすしかありません。

例えばリモートデスクトップで2画面を使って作業している場合は、2画面分のデータをインターネットを経由して自分のパソコンに伝送させることになるためデータ量が多くなります。1画面しか接続していないとしても4K解像度で表示されていれば、単純にフルHD解像度の4倍のデータ量となってしまいます。

このデータ量をカバーできるだけの接続速度であれば問題ありませんが、そうではない場合、1画面表示に戻したり、解像度を小さくしたりする工夫が必要になってきます。いろいろ設定を変えてみて自分の環境に合った設定を見つけることが必要です。

スポンサーリンク

これを機会にパソコンをもっと使おう

2回にわたってテレワークにおける自宅環境の改善について紹介しました。

最近はスマホやタブレットばかりで、パソコンの前に座ることが減ってきていた方も多いと思います。でも、自宅のパソコンを(テレワークにより半強制的?に快適なものにして)使っているうちに、普段使いとして動画を見るにしても、ゲームをするにしても、むしろパソコンを使った方がイイねと気付けるかもしれません、この機会に再びパソコンともっと戯れてみてはどうでしょうか。

 

タイトルとURLをコピーしました