最近はテレワークで仕事をすることも多くなってきた。子供もZoomでの授業が当たり前になってきたし、おまけに外出自粛をきっかけに動画配信サービスなんかもいろいろ試したりと、とにかく我が家のネットワークトラフィックは増加の一途を辿っている。
我が家のインターネット接続には歴史があった
僕が家庭内LANの可能性に気づいたのが確か2000年頃。当時はLANって言っても企業内での用途が一般的で自宅に敷設しているなんていったら笑われた時代だった。
当時はNECのPC9821(栄光の、と付け加えておきたい)と、ノートPCとして東芝のLibrettoという元祖UMPCを使っていたが、いまの様にパソコンにLANのポートが標準搭載されていない時代だったので、LANアダプタを装着してファイル共有したり、やはり当時では珍しかったWiFi (802.11b 11Mbps)を導入したりして、他の人がまだ気付いていないであろう新しいPCの使い方が出来ていることに自己満足していた。
そして我が家ではインターネットがこんなに普及する以前からパソコン通信をやっていた。パソコン通信とは当時パソコンの雄であったNECや富士通が独自のネットワーク網を構築して、いまで言うSNSの様なコミュニティが体験できた。
そこにアクセスするにはまず会員になり、モデムという装置をパソコンのシリアルポートと電話回線の間に接続して、電話回線を使って決められたホストコンピュータに接続する(パソコンから電話を掛けるイメージ)。自宅における通信機器への投資はその時購入した14.4Kbpsのモデムが最初だった。
それだけでも十分楽しかったのだが、インターネットの噂が広がってきた。とりあえず家から最短距離にアクセスポイントがあるプロバイダに登録して早速チャレンジしてみた。最短距離といっても電話では市外局番になってしまうので、モデムから電話を掛けての通信は電話代が半端無かったものの、新しい世界の始まりを確かに感じた。
その後、WEBサイトも加速度的に充実してきて画像をベタベタ貼るサイトが登場してきた。パソコン通信は全てテキスト通信だったのでデータ量もそれほど大きくなかったが、画像付きのWEBコンテンツを表示させるのに14.4Kbpsのモデムではさすがに苦しい。当時はWEBサイトに多くの画像を貼るのはマナー違反と言われていた時代もあったほど。とはいえインターネットの将来を見据えてモデムを強化していく方針とし、28.8Kbps、56Kbpsと買い替え、ISDN(64Kbps)を導入。ちなみにISDNからインターネットと電話が同時に使える事ができる様になり、実家から苦情を言われることも無くなった。
そうしているうちにブロードバンドという言葉が流行りだして、我が家にもADSLを導入することになった。当時では下り12Mbpsという異次元の速度での通信が可能となり、このあたりからインターネットの速度への不満が消えていった気がする。
その後、2010年に引っ越しをすることになってケーブルTVインターネット、そして現在まで続くFLETS光へと乗り換えていった。それ以上にここには書ききれないくらいプロバイダを頻繁に乗り換えたり、いろんな機器を購入したりしてウチの嫁には本当に呆れられたのだが、その分だけ自分のスキルも上がっていった様な気がしているので、まあ良しとして。
ボトルネックは固定回線だ
話を本題に戻すと、いま我が家ではFLETS光を使っている。プロバイダがやっている光コラボじゃなくてFLETS光をNTTと契約して、プロバイダは別契約している。
光コラボの方がいろいろ特典があったりランニングコストは少しだけ安いことはわかっているけど、昔からプロバイダをあちこち変えたい人なので、回線事業者とプロバイダは分けている。
自宅のFLETSは100Mbpsの光ネクストマンションタイプだ。我が家はマンションだが光回線がマンションの建屋までは来ている。しかし各戸への配線はもともと敷かれている電話回線のメタルケーブルを使いVDSLという仕組みで通信する。
このVDSLの速度が理論値で最大100Mbpsなので、いくら建屋の外に10Gbpsの回線が走っていても自宅まで接続する間に100Mbpsに制限されてしまう。加えてこの100Mbpsを各戸で共有するために、実際はもっと遅くなってしまう。とてもじゃないがテレワーク時代には対応できない。
家庭内のLANはNASに保存している動画ファイルをLAN経由でテレビで見たりしているので、帯域は十分に確保している。自宅内だけで言えばそれほどストレスを感じないが、唯一インターネットへの接続だけガクッと速度が落ちてしまう。
調べてみたものの・・
さっそく調べてみた。
まずはNURO光。ソニー系のプロバイダであるソネットが独自に敷いている光回線だ。もともと気にはなっていたが、マンションの場合、NURO光 for マンションといって最低何名かの利用者を集めた上で管理組合に相談し回線工事する必要がある。これはなかなか敷居が高かった。
ところが最近ではマンションでも個人宅へ光接続を出来る様だ。さっそくNUROのカスタマーサポートに確認すると、NURO光G2Vプランというのが該当するらしい。
NURO自体は10Gbpsのサービスをやっているのだが、光G2Vプランだと2Gbpsとなるとのこと。でもいまの100Mbpsベストエフォートよりはかなりマシだ。はやる気持ちを抑えながらすぐにサービスに加入したいと伝え、提供エリアかどうか調べてもらったが結果はエリア外。いつ提供エリアになるかもわからないとのこと。いちおう我が家は首都圏に存在しているのだが残念。
次にAUひかり。ここにも問い合わせをしたところ我が家のマンションは既にAUひかりのユーザが多数いるとのこと、光接続の設備も導入されているとの事だった。電話から申し込みができるとのことで話を進めようとした矢先「VDSL接続になるので速度は100Mbpsになります」との一言。うーん先に言ってよ。
他方、ケーブルテレビも調べてみたが、いま300Mbpsまで出るプランがあるらしい。でも実行速度が半分だとしたら、わざわざ労力を掛けるのもなんだかなーという感じ。
やっぱりしばらく様子見しかないかなって思っていたら、NTTがマンションのVDSL回線を光接続に変更することを推進するために、工事費を無料にするとのリリースがあった。ちょっと管理組合に働きかけてみるかな。
とりあえず家庭内LANの強化を進めておく方針とする
いずれにしても、インターネット回線のアップデートは少し時間が掛かりそうだ。なのでとりあえず家庭内LAN環境をさらに高速化する方向に舵をきることとにした。
子供にはWiFi6対応のiPhoneを買い与える予定でもあるのでWiFiルータの変更も必要だし、もしWiFiルータを買い替えるなら10Gbps対応のLANポートがついているものにしたい。そうなってくるとスイッチやPCそのものも10Gbps対応にしないと意味がない、と考えていくと当面のテーマは家庭内LANの10Gbps化といったところ。ほぼ自己満足の世界ではあるけど。